2010年の展覧会

キース・ヘリング没後20周年記念展 「 絆 – People, Love & Peace 」

2010年3月20日 ー 2011年1月10日

1990年にキース・ヘリングが、エイズにより31歳という若さでこの世を去ってから今年で20周年。ニューヨークのストリートやサブウェイで、一般大衆にアピールする独自のアートを確立し、アメリカから世界へ80年代の「ニューヨーク・アート」を発信しました。世界各地でのワークショップをはじめ、社会的なプロジェクトも多岐に手がけ、アートを通して人と人とのコミュニケーションを探求しました。そして、その短い生涯のなかで多くの人と出会い、無限の絆を築きました。

本展では、1985年に制作された大作 「無題(ピープル)」にフォーカスをあて、文字どおり人と人との絆をテーマにキース・ヘリングを再考いたします。1月に新装丁されたばかりのキース・ヘリングの日記も抜粋してご紹介します。日記には、日常のなかで彼が抱えていた複雑で、繊細な内面の世界と対峙する機会となることでしょう。また、本展で展示するピラミッドやトーテムポールの作品同様、プリミティブなアプローチで、生命との交信を試みたような、新収蔵作品 ビル・T・ジョーンズ、グレース・ジョーンズのボディーペイントのツェン・クオンチによる写真作品も披露いたします。 ヘリングの作品には、ベイビーをはじめ、人が象徴的に描写されたものが多く見られますが、人と人とが関わることで生まれるコミュニケーションが、多様化される現代社会を生きる私たちに、今、新たな問いを投げかけます。

没後20周年を記念し、ヘリングがニューヨークに来た当初から深い親交があったパトリシア・フィールドとのコラボレーションがNYのショップで展開されていますが、中村キース・へリング ポップショップでも同時にパトリシア・フィールドとのコラボアイテムをお届けします。また中村キース・ヘリング美術館が小淵沢から世界へ発信するメッセージとコレクション全体のフィロソフィーが詰まった書籍『中村キース・へリング コレクション』も出版されます。

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